4 殺人と警察
4.3 裁判心理学(法廷心理学)
裁判を適切に行っていくための心理学知識の応用分野である。陪審員や裁判員の数や評議形式の検討、証人尋問の方法、専門家証言の方法、目撃証言の信頼性の査定やその鑑定などについての研究が行われている。なお、精神鑑定は、事件の被疑者や被告人に責任能力があるのかを診断していく分野であり、裁判心理学と密接に関連している分野であるが、他方で責任能力は精神疾患の有無と関係していることが多いので、この分野は犯罪心理学というよりは犯罪精神医学という医学の一分野と考えることができる。